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鈴虫のリンリンと鳴くその先に 
頬を少し赤らめながら 
夕餉の準備をする君の横顔を見ていた 
香草の香りと肉の香ばしい匂い  

僕はそっと横に寄り添い 
君の差し出す味見をして 頷いた 
二人 ゆったりとした時間が流れていくのを感じた 
心を通わせるとはこういう事だと知った  

-戎-